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つぼきゅう禅誕生経過と考案者、小泉義國の熱い想い

肺結核療養中の運命的出会い
農婦が教えてくれた足三里のお灸

昭和18年4月に甲府市の山宮町にある、国立療養所.静楽荘に入院した私は、もう回復の見込みのない肺結核でしたが、日々険しくなる戦争の状況のなかで、何とかお国のお役にたつ身体になりたいものだと、頑張っていました。

そんなある日、週に2回卵や野菜を売りにくる60歳ぐらいの農婦から言葉をかけられました。「小泉さんは短歌をおやりかね」私が読んでいたアララギという歌誌を、覗き込まれて「私も同じ投稿仲間ですよ」といわれるのでした。
それが機縁で親しくなった農婦の渡辺さんが言われるのに、「私は60年間病気をしたことがありませんよ。それは足の三里というツボにお灸をかかしたことがないからです。小泉さん、足三里のお灸をしたら、きっとあなたの病気も治りますよ」と言われ一握りのもぐさと、点火するお線香をくれました。
発病以来私の病気が治ると、言ってくれたのはこの農婦の渡辺さんだけでした。お灸のこともなにもわからず、「治りますよ」の一言を頼りに両足の三里のツボにお灸をはじめました。

院長の三神先生からも、婦長さんからも馬鹿なことはやめるように再三注意され、そのために病院にいづらくなり、退院してお灸を続けました。発熱したり、喀血したり、決して経過は順調なものとは、いえませんでしたが、続けていると身体がなんとなくすっきりして、食欲もでてきて「続ければきっと治る」という期待感がもてることが、日々の励みとなりました。
その後、長野県の野辺山の基督者農場に受け入れてもらったことも、病状好転に寄与したと思いますが、健康を回復、81歳の今日まで、その後大病もせずこれたのも、足の三里のお灸のお陰だと思っています。

回復後の人生設計は大変なものでした。肺結核の病み上がりで、学歴もなく、郷里にいても働く場所もなく、家族を引き連れて上京したものの、定年をむかえるまで、下積みの生活の連続でした。
「肺結核さえ病まなければ、親がもっと丈夫に育ててくれたら」と、自分の人生行路の不幸さを嘆く日もありました。

余語翠巌先生との出会いで得た教訓

60歳の時、小田原市に商用で出向いたとき、偶然近くの寺院で、余語翠巌老師のお話の集まりがあるのを知り、その席に連なりました。老師がどのような方かも、知りませ
んでしたが、「放てば手にみてり」という講演のタイトルになんとなく心引かれたのでした。淡々とした、語り口で解り易いお話でしたが、いま思い返してもなにも覚えていません。ただ一点衝撃的に心に触れた言葉がありました。
「其の人の人生の歩みの中で無駄のことなど何一つありません。あれもこれも駄目と決めつけているのは、誰でもない自分自身なのです。」
私は63歳の時、退職金の300万円を資本金として、会社をつくりました。私を肺結核から、立ち直るチャンスをつくってくれた足三里のお灸を、広めていきたいと思いたったからでした。
余語翠巌老師にお会いしなかったら、結核にかかったことを不運と思い続けて、生かされてきたことへの感謝は持ち得なかったと思います。

さまざまな人との出会いを経て、試行錯誤の上で製品化「つぼきゅう禅」

仕事としてお灸を扱ってみたものの「ええーお灸なの」と敬遠されます。熱さを我慢しなければならない。皮膚に跡がつくなど、いくら家庭療法の効用を説いても、うなずいてくれる人は皆無といってよい状態でした。
しかし私には足三里の灸で健康になったという確信と事実があり、挫ける事は、ありませんでした。たまたまこんな時、仕入先の山正に、遠赤外線を放射する、アポロンシートという用紙を使った台座灸があることを知りましたが、販売実績がともなわず、
お蔵入りになっていることも知りました。
その製品を家庭で使いやすい形に改良すること、遠赤外線放射率をたかめることを提案したところ、押谷会長は素人の私の意見を快く受け入れてくれ、約1年の試行錯誤を繰り返し、出来上がった製品の販売を私に一任されました。
私はこの商品に余語老師に感謝する意味で、「つぼきゅう禅」という名前をつけて発売しました。
これが「つぼきゅう禅」誕生までの経過です。

「人生に定年などない」
抱負に蓄えた人生経験を世のため人のため、受けたご恩をお返ししたい

あれから20年たちました。私一人で始めた通信販売の会社ですが、製品のよさが口こみで広がり、現在では、全国各地で愛用者の「輪作り」も始まっています。熱さを我慢しなくてもよい。一人でも手軽に出来る。やっていて気持ちが良い。煙や匂いが気にならないなど、今までのお灸になかった利点が認められたと思います。
一握りのもぐさを手渡してくれた、農婦の渡辺さんが、私の命を今日まで支えてくれたように、これだけ医療が発達しても、まださまざまの症状に、悩まされている多くの人の為に、「ボケない、寝こまない、歩けない」など、病気になる前の健康作りの為に、「つぼきゅう禅」を広めていきたいと思っています。これから出会うであろう、見知らぬ多くの方々に、私が受けたご恩の万分の一でも、お返していきたいと心燃える日々です。人生に定年などない、むしろ豊富に蓄えた人生経験を世の為、人の為、役立て得る時間が与えられたと思っています。

小泉義國

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