お灸について

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お灸の歴史

灸の始まり

中国の古代文献によりますと、お灸は今から凡そ2千数百年前、北方民族の独特の医療として芽生え、やがてインドに渡り仏教医学として研究発達して来たと言われています。
特に、 中国北方民族の人たちは、素朴な生活体験の中から、人間の生涯というものをグローバルにとらえて、生まれたときは赤ん坊、即ち熱の塊から徐々に年老いて冷たくなり、硬く動かなくんるものとしてとらえられていました。

そこで、こうした熱から冷去への移行を少しでも抑止し、火熱の摂取または維持によって少しでも長生きをするために考え出されたのが「お灸」です。

中国のタクラマカン砂漠や、インドのダイインド砂漠など、不毛の地とされているところでも、わずかなオアシスのほとりには必ず、お灸の原料となる「よもぎ」が地に生えています。
(お灸に使われる「もぐさ」の原料がよもぎです。)
この生命力の高い植物に依って病気の治療をすることを考え付いたのが、お灸の始まりだとされています。

人々はよもぎを乾燥させてもぐさを作り、灸をすえることを考えつきました。
また、きびしい寒さのために衣服をつけたまま手足の先に灸をし、その結果、内臓の病気がなおることを知りましたこのような経験の積み重ねから、灸という東洋医学独特の治療システムは生まれたのです。

東洋医学と灸

 

東洋医学では、生命活動を営む主体を (心、心包、肝、腎、肺、脾)
その働きを助けるものを (小腸、三焦、胆、膀胱、大腸、胃) とあらわします。

人体には、この六臓六腑をめぐる12の通路(経絡と呼ぶ)と、体の中心を上下に流れる二つの経絡の計14の経絡があり、その中に「気」という一種のエネルギーのようなものが流れていると考えられています。
そして、この循環がとどこおりなく行なわれていれば健康で、もし一個所でもひずみが生じると痛みや病気が起こるとされているのです。

「病気のときには経絡の要所にある365の経穴(気が出入りするところ)に灸をして、その独特な刺激療法によって気の流れを円滑にし、身体を健康な状態に導く。」
というわけです。

※現在、世界(WHO)で公認されているつぼの数は、361箇所です。 

灸を近代医学的立場から考察

人間の体というものは内外にさまざまな刺激が与えられると、健康を維持するためにホルモンや神経が活動し、巧妙な調整が行なわれるようにできています。
この原理から、「適当な刺激を常に与えれば、体にとって有利な反応を引き出せる」ことがわかります。

そこでお灸をした場含を考えると、お灸によるその熱刺激は、神経を介し脳下垂体副腎系の内分泌に反応を起こさせます。 そして同時に、自律神経で調整が行なわれることも期待できるのです。 さらに灸は、温熱刺激であることから血のめぐりがよくなることも考えられます。

古くからのお灸の方法、「直灸」といわれている方法は、肌の上で直接もぐさを燃やすため、灸をすると火傷によって皮膚のタンパク質が分解して異種タンパク体(ヒストトキシン)を生じます。
これは毒素の一種ですが、血液にはいると細菌や病原体に対する抵抗力を作り出すのです。

「お灸」による灸治療をはじめとした東洋医学は、近代、医学的にも理論づけられ注目を浴びています。

いつ、どこを、どのくらい? -お灸の基本-

お灸をすえるのは、一日のうちでいつがいいのでしょうか。

実は、朝・昼・晩いつでもいいのです。
人によっては興奮して夜眠れなくなる人もいる為、そのような方には朝が適しているといえます。

ツボは、身体の上方にあるものから順にすえていくといいでしょう。

無理して毎日続ける必要はありません。
一度にまとめてというのでは効果はのぞめません。

人の身体が千差万別であるように、灸のペースにも個人差があります。
つぼきゅう禅は、「3日続けて1日休む」のサイクルでしていただくことがポイントです。

また、お灸が初めての方や刺激になれない方などは、お灸の後に、ひどく疲れたり、だるくなったり、熱が出るなどの症状が現れることがあります。
これは、「灸あたり」 といって、施灸による刺激の過剰とされますので、すぐに施灸を中止し、
量を減らしたり、間をあけてしばらく様子をみるなどの調整も必要です。

お灸をしてはいけない時、注意が必要な人 -お灸の禁忌-

  • 発熱時
  • 飲酒時
  • 入浴の前後1時間以内
  • 妊娠中(専門医にまかせ、医師の指導の下使用しましょう)
  • 高血圧の方 (専門医にまかせ、医師の指導の下使用しましょう)
  • 医師の指導を受けている方(専門医にまかせ、医師の指導の下使用しましょう)

※ その他お灸をするにあたってはいくつかの注意事項があります。
  製品に添付されている説明書をよく読んだ上で、安全に、正しく使用しましょう。

自分の体調や生活のリズムに合わせ、無理をせずにマイペースを守ること。
これが、お灸を長く続けるための最大のポイントです。

「灸は久なり」続けることが大切です。

伝統的なお灸 ― 直灸 ―

「東海道中膝栗毛」の弥次さん・喜多さんが「三里の灸」をすえながら道中を続けたように、芭蕉が「奥の細道」の巻頭に書いたように、昔から灸は庶民の健康法として利用されていました。

昔から伝わる伝統的なお灸のやり方は「直灸」といい、もぐさを直に肌の上で燃やします。
これはどんなに上手にすえても、皮膚に跡が付いたり、やけどしたりすることは避けられません。

東京山正では、「肌に跡が残らない」「歯を食いしばって熱さを我慢しなくていい」家庭でできる現代的なお灸 “つぼきゅう禅”を考案しました。
「熱さを我慢しなくていい」「一人でも手軽にできる」「やっていて気持ちが良い」「煙や匂いが気にならない」など、 従来のお灸のマイナスイメージを克服し、鍼灸の知識がなくても人手を借りずに、どなたでも安心して使用できるのが、「つぼきゅう禅」の人気の秘訣です。

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